『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』【4巻】のあらすじ(ネタバレあり)を紹介します。
出典:『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』4巻
『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』4巻のあらすじ ネタバレ~もうひとりの悪魔~
ふたりで「誰も知らない遠い町」へ行く事にしたユースケと一ノ瀬。
目的地は一ノ瀬が小さい頃両親と一緒に暮らしていた寂れた港町。
そこの人たちはとてもおおらかで、訳ありなふたりの事を察して、何も聞かずに暖かく迎え入れてくれた。
そうして5か月が経ち、一ノ瀬の心も落ち着いて来た頃だった…。
浜辺を散歩中に「どうして私のコトを見捨てなかったの?」と急に聞いてきたノ瀬にユースケは「やっぱり一ノ瀬が好きなんだ」と答える。
そして、「お前はどーなの?」と聞き返す。
ユースケの質問に一ノ瀬は「憎いに決まってるじゃない」と笑顔で答え、思わず笑いだすふたり。
そんなふたりの前に見知らぬ屈強な男が現れる。
男は急にユースケの頭を石で殴り、一ノ瀬に乱暴しようとする。
この男は10年前、一ノ瀬の両親を事故に見せかけて殺した一ノ瀬の母のストーカーだったのだ。
必死で止めようとするユースケだったが、「もうひとりの悪魔(屈強な大人)」の力の前では、無力だった。
いきなり現れた圧倒的な「悪魔(屈強な大人)」の存在で、これまで自分が玩具にしてきた人たちの気持ちを味わったユースケ。
砂漠の様な無力感で何もできず、「もうひとりの悪魔」にされるがままのふたり。
そんな時、ユースケと一ノ瀬の姿を遠目でみつけたスナックアケミのママが遠くから声をかける。
人が来たことで「また今度」と言って去っていく「もうひとりの悪魔」。
アパートに戻って落ち着いたふたりだったが、港町で平穏な生活を手に入れたと思っていた矢先にまた不幸が襲い、自分の人生の不幸さに疲れた一ノ瀬は自殺を図る。
そんな一ノ瀬をユースケは「お前はあいつをおびき寄せる為の餌だから、生きてなきゃだめだ」と悪魔になりきったセリフで諭す。
翌日から「もうひとりの悪魔」は毎日ユースケたちの部屋を訪ねてきた。
早朝、深夜、雨の日も関係なく、毎日やってくる「もうひとりの悪魔」。
ユースケと一ノ瀬は部屋の中で息をひそめるしかなった。
そんな日々が一カ月続いたある日、隣人のケンヂさんからアパートに新しい住人が増えたと「もうひとりの悪魔」を紹介される。
かくれ続けるのに限界を感じたユースケはもう「ひとりの悪魔」を狩る事を決意する。
そんなユースケを見て一ノ瀬は「ユースケが元の悪魔にもどってしまうくらいならわたしがやる」と、言い出す。
一ノ瀬を「加害者」にしたくないユースケは「もうひとりの悪魔」を退治するのではなく、「もうひとりの悪魔」から逃げる事を選択する。
隣人のケンヂさんから借りたバイクで「もうひとりの悪魔」から逃げるふたり。
ユースケが選んだ隠れ場所は地元の廃校舎だった。
『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』4巻のあらすじ ネタバレ~悪魔VS悪魔~
「もうひとりの悪魔」から逃れる為、地元の廃校舎に逃げ込んだユースケと一ノ瀬だったが、なぜかそこに「もうひとりの悪魔」が現れる。
実はユースケは「もうひとりの悪魔」が追ってこれる様に、わざと距離を保って廃校舎までやってきたのだった。
「もうひとりの悪魔」を廃校舎で仕留めようと考えているユースケは一ノ瀬に「もうひとりの悪魔」をおびき寄せてくる様伝え、保健室で「もうひとりの悪魔」を待ち伏せする。
「わかった」と言って「もうひとりの悪魔」をおびき寄せに行く一ノ瀬。
一ノ瀬は「もうひとりの悪魔」をおびき寄せる事に成功するが、ユースケの元へは連れて行かず、自分で「もうひとりの悪魔」を刺して始末しようとする。
しかし、屈強な「もうひとりの悪魔」は少女に刺されたくらいでは死なず、逆に反撃にあってしまう。
そこへユースケが現れ、「もうひとりの悪魔」の背後にナイフを突き刺し、押し倒す。
そしてユースケは「もうひとりの悪魔」に馬乗りになり、何度も何度もナイフを振り下ろす・・・。
これが、ユースケの記憶にうっすら残っていた「廃校舎でナイフを振り下ろす」記憶の真実だったのだ。
「もうひとりの悪魔」を始末したユースケと一ノ瀬は「もうひとりの悪魔」を廃校舎の花壇へ埋める事に。
一ノ瀬の呪い(道ですれ違ったみんなが”汚い”と耳元で囁いている様に感じてしまう呪い)を解くため、ユースケは切り札として隠し持っていた「あらゆる悪行の映像などの記録データ」も一緒に埋める事に。
これで呪いも解け、普通の女の子に戻れると喜ぶ一ノ瀬。
互いに今度こそ「平穏で幸福な日常へ」戻る為、もう二度と二人は交わらない(関わらない)事を決めるのだった。
そしてふたりは夜中の公園に移動し、ユースケが失踪した理由を「誰かに誘拐されたコト」にする為、ユースケを全裸にしてテープで縛り上げる計画を立てる。
夜中の公園ではしゃぐふたりは、公園で寝ていたホームレスに「うるさい」と注意されてしまう。
ホームレスのおじさんはそこまで怒ってはいなかったが、一ノ瀬はなぜが極度に怖がり、その場にうずくまってしまう。
一ノ瀬はホームレスのおじさんから”汚い”という言葉が聞こえたのだった。
つまり、呪いは解けていなかったのだ。
一ノ瀬の呪いが解けてない事を知ったユースケは取り乱し、自分の幻影まで見える様になり、その幻影に「お前の存在そのものが呪いなんだよ」と言われてしまう。
「もうひとりの悪魔」に目の前で一ノ瀬を襲われたコトで、これまでやってきた自分の
「罪の重さ」を自覚し始めていたユースケ。
一ノ瀬のおかげで自分の中の悪魔を取り払い「普通の人間」に戻りつつあったユースケには、これまで「悪魔だったユースケ」が背負ってきた「罪の重さ」は重すぎた。
その罪が重く、苦しく、背負いきれなくなったユースケは自分で自分の記憶に無理矢理
蓋をしたのだった。
次に気が付いた時には、ユースケが一ノ瀬に指示した通りに全裸で手足を縛られて放置されていた。
これが、ユースケが失っていた記憶の真実だった。
現在に戻り、「喋りつかれた」と言って、環ちゃんに一旦席を外してほしいとお願いするユースケ。
環ちゃんが部屋を出た後、ユースケは大家さんから預かった手紙を開ける。
そこには電話番号と思われる数字だけが書かれていた。
部屋の外でうずくまる環ちゃんを見つけた大家さんが部屋を開けると、そこにはもうユースケの姿はなかった…。
ユースケは窓から外へ出て、ひとりで電車に乗っていた。
ユースケは電車の中で手紙に書かれていた電話番号に電話をかけた。
電話に出た相手はやっぱり「一ノ瀬」だった。
「今すぐ会いたい」というユースケに、「私も」と答える一ノ瀬。
そして、一ノ瀬は「会って今度こそ終わりにしよう」と言うのだった…。
『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』4巻の感想
ついにユースケが全てを思い出しましたね。
一ノ瀬の両親はもうひとりの悪魔に事故に見せかけて殺されていたんですね。
自分の好きになった人を殺して、その娘まで狙うとか本当に悪魔ですね。
そして、ユースケの記憶に残っていたのがそのもうひとりの悪魔を殺した記憶だったんですね。
ユースケが記憶を無くした理由も、「自分の罪の重さを背負いきれなくなったから」だったんですね。
色々衝撃が多すぎて、なかなか登場人物の気持ちを考えるのが難しいですが、ひとまずすべての謎があきらかになりスッキリしました。
再開した一ノ瀬とユースケはこの後どうするのか、気になりますね。
おわりに
記憶をすべて思い出したユースケ。
再開したユースケと一ノ瀬はどうやってこの「物語」を終わらせるのか!?
そして、ユースケを追った環ちゃんはユースケを見つける事ができるのか?
一旦記憶喪失の謎が解決しましたが、物語はあらたな展開へ進んでいきます。